SONY MDP-A30修理

ジャンクのMDP-A30を買った。症状はFL管(ディスプレイ)表示せず、トレイ開きません。

簡単に直ったのでまとめ。

まずトレイが開かない症状だが、だいたいがベルトが滑っているか固着しているかトレイ位置検出のマイクロスイッチが調子悪いかのどれかだ。MDP-A系の場合はディスクを抑える部分が固着する持病がある。

このMDP-A30ももれなく固着してたので手でベリッと引き剥がしたら以後トレイは正常に開くようになった。この状態でディスクを入れるとA,B面とも再生は正常。しめたものだ。

次にFL管、劣化で光らなくなったとは思えないのでコンデンサの容量抜けが疑われる。

前面の基盤を本体から分離。フラット1箇所、コネクタ3箇所。

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これが表示部の基盤。電解コンデンサが3つほど載ってるが、これは別に光らないこととは関係なし。今回も交換はしていない。

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裏をみると表示管に隠れた部分にC101~C104があるのが記載によりわかる。

今回はC101、C102の2つだけ交換した。各16V47uFの黄色いコンデンサ。

 

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隠れているということは表示管をなんとかしないといけないわけだけども何十個もはんだ除去なんぞしたくもないので表示管を写真のように起こしてやった。

上側のツメで留まっている角を外せばおk。問題の電解コンデンサが見える。裏側からはんだを吸い取ってやれば電解コンデンサは抜けると思うし、新しいコンデンサも穴に差し込める。

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だがしかし、なんと手元にははんだ吸い取り線もスッポンもない。…のでクリアランスがあることをいいことに裏側につけてしまった。

(はんだ付けてきとうですみません。容量もあってません。100uFついてます。)

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光ることを確認して終了。リモコン取説付き、いい買い物でした。

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液晶テレビのメイン基盤を交換した

はい。

自分の部屋にはテレビがある。別にテレビ放送なんか見ないんだが少し大きい画面で動画を見ようと思ったので設置した。REGZA 37Z1S、LEDバックライト化されたころの機種だ。

実はこいつは部屋に来たデジタル液晶テレビとしては3台目で、LC-32GH5と37Z7000がこの前にあった。全部中古だが。もっともLC-32GH5は解像度が1366×768だったのでまともに運用せず友人に売り払ってしまったし、32Z7000の方はCCFLバックライトのこともあり真っ白な画面を出すと左右端が少し暗くなり始めているのが判明したのでテレビを見てる分には気づかないレベルのうちにさっさと売却してしまった。

そして来たのが37Z1S。LEDバックライトなので色むらもなくPC接続すると文句はなかった。ただしこいつ訳アリで設定画面が開けない。設定画面が開けないということはチャンネル設定もできず画質のこまかい調整も不能である。まあ既にチャンネルは札幌圏に合わせてあったのでとりあえず映るし、PCモニタ用と割り切って1万円で買い。

 

そして数ヵ月後、ついに出た。地元に液晶割れのZ1シリーズが。液晶割れは基本的に廃棄なのでメイン基盤だけ買いますと言ってメイン基盤だけもらってきた。1000円。安いぞ。

壁掛けにしてあるので降ろすのに苦労するも、さっそく分解。

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一番左のがメイン基盤。中央がT-con、右が電源基盤。

メイン基盤以外なら修理も基盤入手もまだしやすいのにメイン基盤となるとパーツ取りを自分で用意するかメーカー送りにするしかない。

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今どきのテレビはまず素人が基盤のパーツをどうこうして直るものではないので基盤ごと交換になる。作業は簡単でコネクタを数か所抜き差しすれば終わる。やはり今どき家電の最大の難関は基盤入手だな。

 

組みなおして終わり。1.1万円の完動品の37型REGZAになりました。

540円の液晶モニタ I/O DATA LCD-AD191XB2

今回は修理ネタにもかかわらず修理途中の写真が一枚もない手抜き。

部屋が散らかり過ぎててベッドの上で修理したので写真撮れなかっただけだけど…

 

さて、ハードオフでジャンクの540円の液晶モニターを買ってきた。症状はご覧の通り。

一瞬だけ映ってすぐ消えるというおきまりの故障。

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写真はないがとりあえずバラした。スタンド部の4つのねじを外し、スタンドを取り外し、本体側のスタンドステーも取り外す。

本体裏面下の黒いねじ4つを外せば、あとはツメ。こいつらはマイナスドライバーでなんとかするしかない。ちょっとくらい折れてもセーフかな。

 

基盤と対面したらまずはコンデンサをチェック。とくに異常な点なし。

ケーブルの抜き差し等も試すも特に異常なし。というかテスタ当ててみたら冷陰極管への出力はちゃんと出っぱなしだった。つまり電源基板以降の不良か?

制御基板と電源基板をつなぐコネクタをよく見るとONとかBRIとか書いてある。ショートさせたら電源入切できるのかなと思い、ピンセットでショートしてみる。たしかに電源が入ったり消えたりした。カチカチと電源を入れたり切ったりしてみていたら液晶左上のあたりからジジジジジという音がして、バックライトが点灯しっぱなしになるようになった。

様子を見ていると明るさが不安定だ。左上の方をポンポンと叩くと明るくなったり暗くなったりする。こりゃやっぱり接触不良である。

原因がわかったような気がしたので制御基板も全部外して液晶まで分解した。電源基板から伸びる導線が繋がる部分にてきとうな処置をしてやると明るさは安定するようになった。

 

しばらくは大丈夫だろう。組み直して終わり。

 

もちろんVESA対応なので右上のスクウェア液晶と交換した。

かかった費用は本体の540円のみ。これだからジャンク買いはやめられないのだ。

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それにしても最近暑くなってきた。そろそろ扇風機出すか。

 

 

LDプレーヤPioneer CLD-110の修理

今回はCLD-110の修理をしてみます。もらい物なので直ればラッキー程度で修理します。

 

症状としてはディスク種別を認識するがTOCを読み込まず、再生できない感じです。

レンズに曇り、汚れなどはなく清掃しても読み込みは改善しないため先に進みます。

CLD-110の修理についてはインターネットを検索するとフォーカスゲインのVRを回すと読めるようになるとの情報もありましたが、今回はそれで改善しませんでしたのでより精密に調整を試みます。

 

本機種の調整VR群はディスク再生時は完全にディスクトレーの下に隠れてしまうため、まずはディスクトレーを取り外します。

RsDSC05918写真では既にトレーを取り外した後ですが、写真中央のネジを取り外すことでトレーが本体前面より引き抜けます。

トレーを外すことでディスクを再生しながらの調整が可能になります。再生しながらと言っても今回の場合はディスクを再生してくれませんので、テストモードを利用します。

 

本体前面の方にある基盤のCONT部にTESTと書かれたピンが立っているランドがあります。このピンをGNDとショートさせることでテストモードに入ることができます。GNDはシャーシで結構です。

なお、ショートさせたままですと操作を受け付けませんのでテストモードに入ったらショートは解除します。

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テストモードの画面です。

EJECTボタンでディスクのロード、アンロード

<< >>ボタンでレーザピックアップ位置の変更

再生ボタンでディスク再生(もう一度押すとトラッキング ON)

 

数字キーにてアドレス指定なども出来ますが、今回はほとんど上のキーしか使用しませんでした。

 

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また、調整の為のRF信号はRsDSC05916

このコネクタの左から2番目からとることができます。

 

まずはCDから調整しますので<<キーにて画面表示がS-CDになるまでピックアップを移動し、再生します。

アイパターンを見ながら各種VRの調整を詰めていきます。だんだん音が途切れ途切れに聞こえるようになり、テストモードでは正常にCDの再生ができるようになりました。

 

ところがテストモードを抜けて(再起動)CDを再生しようとしてもやはりTOCを読んでくれないので再生まで行き着きません。また、CD-Rではアイパターンがかなり乱れ全く再生する兆しもありませんでした。

 

 

今回の個体はどうやらピックアップの寿命など何らかの不具合が発生しているようでVR調整だけではどうにもならないようです。レーザー出力調整VRにて出力を上げると改善するかもわかりませんが、まだそれは試していないので後日また報告いたします。

 

それではまた。

 

 

 

CDプレーヤを修理した

さて、せっかくオシロを買ったので何か有効活用してみよう。

そういうわけでCD-Rを読み込まないCDプレーヤを修理してみることにした。オシロなしで調整を試みたが全然だめだったやつだ。

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機種はSONY CDP-203。1986年ごろのプレーヤ。

とりあえずオシロをあててみる。

あてる場所はここ。RFとかかれたランド。ピックアップはRF信号のアイパターンを見ながら調整するらしい。

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GNDはシャーシにつないでおいてランドにプローブをあててみる。なにやら波形が表示されるので、みようみまねでトリガを設定してアイパターンらしきものに見えるようにしてみる。

 

なんとなくアイパターンが表示できたところで、基板に可変抵抗調整用の穴があいているのでそこにドライバーを突っ込んでオシロを見ながら回してみる。

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だんだんアイパターンがはっきりしてきた。

ところで、本当はもっとアイパターンを大きく表示したかったのだがどうも大きくしようとすると綺麗に表示されなくなり、自分のオシロ2日目の浅はかな知識ではどうすればよいのかわからなかった。

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それはさておき、オシロのおかげでものの数分(オシロにアイパターンを表示するまでの時間を除いて・・・)で調整が完了しCDプレーヤは見事スムーズにCD-RのTOC読み込みから再生までできるようになった。

まずは測定機器の偉大さを認識した次第であった。

中華オシロスコープを買った

オシロスコープに限らず測定機器というのは高価なものでありますが、なにやら最近は中国メーカ製のものが安く出ていてわりとバカにできないというのでオシロスコープを一台購入してみました。

 

とりあえずリサーチしてメーカはATTENのADS1000シリーズに決定。インターネットで購入レビューなどを探るとADS1102CALの購入報告が多い様子。

購入は日本国内の販売店より安く購入できるためAliExpressで買うと決めていました。それでも円安化しているので以前よりはうまみは少ないのです。

さて、購入報告多数のADS1102CALにはメモリ容量が多いADS1102CMLというモデルが存在します。価格差も微妙なところだったので上位機種のADS1102CMLを選択。こちらはメモリ長が2Mptsです。他の仕様は共通らしい。

 

適当に送料と品代の合計が安く、かつ信頼できそうなショップを選び注文。

対応は思った以上に迅速で数度の英語のやりとりだけですぐ発送となりました。数度とはいえ英語がてんでだめだという方はちょっと考えた方がいいかもしれません。

そしてちょうど1週間で到着。EMSで上海からならそんなもんでしよう。

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元箱に黄色いテープがぐるぐる巻き。箱は完全に輸送用という考えなんでしょうか。酷い箱つぶれもなく普通です。

 

そして内容物。穴の開いたビニール袋に乾燥剤と一緒に入っていました。乾燥剤は気休めですかね。マニュアルは中国語ですが付属のCD-ROMに英語マニュアルが入っているそうです。

店のほうで入れ替えてくれたのか、アダプタは日本仕様が付属していました。まぁこれに関してはありふれた3極プラグなのでたいした問題ではありません。

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本体。そんなにチャッチイ感じはしません。十分です。

プローブを接続して校正します。調整用のねじ回しも付属していました。

 

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さて、ここで使用感などを報告すべきなのでしょうが、なにせオシロ初心者で右も左もわかりません。比較対象もないので、とりあえずこの機種でなれるしかないのです…

 

今日はここまで。

ファイティングスティックSSをPS用に改造したかった

なにやらホリ製のファイティングスティックSSはファイティングスティックPSと内部基板が共通であり、簡単にPSでも使用できるように改造できるという情報のもとファイティングスティックSSを買ってきた。

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こいつは既に動作チェック済みなのでバラす。

 

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内部基板。パターンを追ってみると、なんとこいつPSと共用じゃない基板リビジョン。なんてこった。

ググったところ、PSと共用基板で改造が容易なのは基板バージョン0888-100Aと0888-31らしい。

単純乗っ取りではだめそうで、正確に回路を追うのもめんどくさかったので元の基板は外してしまった。

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結局スイッチ類だけ利用する手抜き改造になってしまった。まぁ使えるからいいか。

テストとしてグラディウスをやったがアケコンでやるシューティングゲーはいいものだ。

 

 

βビデオカセットレコーダ SONY SL-HF705の修理

私は高校時代放送局に所属しており、毎年春と秋にはNHKコンクールや高文連に作品を送り出していた。

母校の放送局が何年目に当たるのかは実はちゃんとしらないのだが、放送室には古いビデオテープがたくさん保管されていた。大多数はVHSテープであり、現在でも大会の折にはバックアップとしてDVDの他にVHSテープを提出することになっている。

高校生の私はある日、昔の作品群を整理するために棚からテープをすべて出して整理をしていた。すると棚の一番奥底から段ボール箱が1つでてきた。段ボールを空けてみると、中身はすべてβカセットであった。段ボールに記された日付を見る限り、私はその段ボール箱を10年の眠りから覚まさせてしまったらしい。

その時は再生機器がないためβカセットはしまわれてしまったのだが、大学生になった今、私は再びそのカセットを手にすることとなった。

 

そのβカセットレコーダは不動ジャンクとして私の所に来た。Hi-Band Hi-Fi Beta、βIs対応のSONY SL-HF705だ。

簡単にショートがないかだけを確かめてコンセントに繋ぐと、液晶ディスプレイには時刻が表示された。しかし電源スイッチを押しても他の機能は起動しない。こういうのはだいたい電源部の故障であるので、とりあえずはカバーを開いてみる。

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カバーを開いて正直驚いた。こんなに中身が詰まっているのか…

電源部には大きなトランス。どおりで重たいわけだ。その近くにはレギュレータ群が放熱板に留められていた。ひときわ目立つのはSTK5441という部品。

ネットで調べてみると、STK5441はSONYのβデッキに多く採用されており、熱により故障してメカ部が駆動しない故障を起こすそうだ。このデッキの症状はまさにメカ部が駆動しないことであったのでSTK5441にテスタを当ててみた。

STK5441の回路図、仕様書を見ると20Vの入力から5.5V、9V、12Vの出力がでていなければならないはずだが、このSTK5441からは5.5Vしかでていなかった。

9Vは12Vから作られているので12Vが出力されないと9Vも出力されないのだ。

一番綺麗に直すにはSTK5441を交換することだが、残念ながらこの部品は既に廃版となっており、入手できたとしても価格が高い。また電源部を直してもメカ部が正常である保証はない。

そこでSTK5441の12V出力とGNDから導線を引っ張り出して12VのACアダプタに接続してみた。

電源を投入するとガチャンとメカ音がして、画面が表示された。

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これは行けると思った私は高校の放送室に押しかけ、βカセットを借りてきた。

後輩諸君は私がまた変なことを始めたと思ったことだろう。

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テープは一番古い日付のもので1985年。30年前だ。

 

テープをデッキにセットする。いったいこのテープが再生されるのは何年ぶりのことだろうか。

それにしてもこのデッキのメカ部はすごい。フロントパネルが出てくるのと一緒に中のメカも出てきているのだ。つまり、フロントパネルを完全に納めなくてもテープはローディングされる。

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再生ボタンに触れると、映像は正常に映った。日付は1985年5月。

この国鉄色のキハ40系は今はなき万字線を走行していた。

 

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こちらのバスはいすゞBU04型。このビデオには焼失した3代目駅舎の姿も鮮明に記録されていた。

他のビデオもBGMにSEGA アフターバーナーIIのFinalTakeOff(メロディー有)やスペースハリアーの曲が使用されているなど、なかなかに時代を感じる内容であった。

デジタル化が終わり次第DVD化したものを母校には持って行きたいと思う。

 

 

VHDプレーヤ SHARP VP-R70Bの修理

このプレーヤ、家に来た後はしばらく修理しないで放っておいたのだが、AV機器の配線を整理するにあたり修理してみた。

VHDといえばLaserDiscとの規格争いの末に消えたメディアである。LD以上に知名度は低いのではないだろうか。少なくとも私の周りの同世代はLDまでしか知らない人が多かった。

このVHDプレーヤはディスクローディングしませんという物をヤフオクで500円で落札してみたものだった。落札したはいいのだが、VHDのメディアなんか一枚もない。それで放っておいたのだ。

もっとも、修理したときにもメディアはなかったのだが…。

 

とりあえず側を外さないことには始まらない。どうせベルトでも切れてるんだろう。

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ローディング機構の構造をたどっていくと、モータが2つあった。

いうまでもなくベルトはどろどろのべたべたに溶けていた。

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たいした負荷もかからなさそうだしこんなのは輪ゴムで十分である。
→輪ゴムでも動きましたが後日ちゃんと周囲を清掃してバンコードでベルト作り直しました。

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あとはVHDは接触式であるので、針がだめになっていないことを祈りつつハードオフでVHDのメディアを買ってきて読み込ませてみた。

 

ディスクローディングは正常、さて再生はどうか。

IMG_20140915_154920とうわけで特に何も問題なくVHDは再生された。マントラのこの映像はVHDくらいでしか発売されていないみたいなのでもしかしたら貴重かもしれない。